2015年の6月29日、9代目となるAudi A4が公開されました。9代目というのは初代Audi 80からの通算で、"A4"としては5代目にあたります。いつの間にか"A4"になってからのほうが"80"だった期間より長くなり世代数も上回っていますが、依然としてAudiの基幹車種であることには変わりがありません。外観ではフロントグリルこそ近年のデザイン・トレンドにしたがい先行するQ7やTTのような、やや威圧的とも思える6角形グリルを備えていますが、その他の部分は従来のA4の路線を実直なまでに踏襲しています。よくぞあの顔立ちと、いかにもコンサバな4ドアセダンのラインを破綻のないレベルで融合させたものだと、感動すら覚えます。ボディサイズは4,726*1,824*1,427mmで、先代より全長が25mm、全幅が16mm大きくなったにもかかわらず、車体重量は約15kgの軽量化を実現。搭載されるエンジンはガソリンが1.4 TFSI(110kW/150PS)、2.0 TFSI(140kW/190PS)、2.0 TFSI(185kW/252PS)の3種、ディーゼルも2.0 TDI(110kW/150PS)、2.0 TDI(140kW/190PS)、3.0 TDI(200kW/252PS)の3種で、ミッションは6速MTかS-Tronicが組み合わされます(3.0 TDIのみ8速Tiptronic)。quattroは252PS版の2.0 TFSI、190PS版の2.0 TDI、および3.0 TDIに設定あり(3.0 TDIはquattroのみ)。

9代目A4のトリムレベルはベースモデル(無印)、"sport"、"design"の3つで、これに加えて"S line"外装オプションが選べるようになっています。Herpaが1:87スケール・ミニカーで再現したのはおそらく"design"の2.0 TFSIモデルであろうと推測されます(マフラーエンドが両サイドに出るのは2.0 TFSIのみ)。2.0 TFSIのどのモデルなのかまではリア右側のエンブレムが省略(たぶん作為的)されているため特定不能。オプションの"10-V-Speichen-Design"19インチアルミホイールを装着しています。なお、Gotlandgrün(M)というボディカラーは2015年9月に発行された実車のカタログには存在しない色。ミニカーが監修されたタイミングから(実車側の)ボディカラーのラインアップが変更になったものと思われます。