2010年12月1日、Audiの"Obere Mittelklasse"としては初代100から数えて7代目のA6が発表されました。"A6"になってからは第4世代ということになります。Audiのデザイン・アイコンである"Singleframe-Kühlergrill"を適用するA6としてははや2代目。もちろん、グリルのデザインも6年間のあいだにも細部が見直されていて、やや単調だった逆台形から上辺の角を落とした6角形へと変化しています。新型A6もこのタイプのグリルを装着しますが、先行するA8やA7 Sportbackのようなルーバー部へのメッキ処理は採用されず、どちらかというとA1のそれに近いものとなっています。差別化なのでしょうか。

ボディサイズは4,915*1,874*1,455。全幅が19mm拡大された以外は先代とほとんど変わりありませんが、ホイールベースは2,912mmと69mm延長され、タイヤを四隅に追いやったプロポーションがより強調されています。ボディシェルはおそらくPorsche Panameraにも通じると思われる、アルミと高張力鋼板によるコンポジット構造を採用するものとされています(注："ASF"だとは公式には謳われていない)。ほかにも、"hybrid"のラインアップ予定やGoogle連動のMMIといった新機軸が詰め込まれています。

新型車登場時のプロモーション用Audi別注品は、もはや独占状態のHerpa製。ここのところ数年のAudi車は"Made in China"表記が外箱になされていて、肉眼で見る限りこれといった不都合はないものの、画像に落としてみると細部がいまひとつ(Aピラーが歪んでいたりとか、ウインドウパーツが微妙に落ち気味とか)というケースが散見されたのですが、このA6に関してはなぜか"Made in Germany"と誇らしげに表記されています。そのせいかどうかはわかりませんが、組み付けに無理がなく本来のHerpaらしい完成度の高さ。リアエンブレムの再現はおそらくわざとそうしているのだと思いますが、向かって左側にある車名のみとなっており、このため詳細な仕様の特定はできなくなっています(足回りを見る限りは"quattro")。オプションである"5-V-Speichen-Design"20インチアルミホイールを装着しているところからすると、そこそこ高価な仕様の実車をモデルにしているのではないかと思われます。