A7シリーズのハイエンド、RS 7 Sportbackです。2013年の"North American International Auto Show"(NAIAS-「デトロイトモーターショー」)にて初公開されました。先行するRS 6 Avantとおなじ3,993cc、V8ツインターボの4.0 TFSIを搭載し、最高出力が412kW/560PS、最高速度は309km/h、100km/hまでの加速は3.9秒。気筒休止機構「シリンダーオンデマンド」の搭載、トランスミッションを8速TiptronicとしているのもRS 6 Avantと同様です。これだけのスペックでありながら、100km走行するのに必要な燃料は9.3リッターとされています。

1:87スケール・ミニカーはSpark製。製作コストと終始ご相談のHerpaとは異なり、こちらのメーカーはそもそも大手がやらないような希少車/マイナー車を少量生産でミニカー化することをメインに据えているせいか、可能な限り実車に寄せた、丁寧な仕事をしています。ただし、RS 7に関しては現在のところAudiの"Pressekit"向けに出荷しているだけであり、自社標準品の存在は確認されていません。この"Pressekit"シリーズというのがドイツ本国でも入手困難なシロモノらしくて蒐集者泣かせ。Gletscherweiß(M)、Daytonagrau(P)は本来同一の"Pressekit"パッケージに入っているはずのものなのですが、ここで展示しているのはいわゆる「バラし」(セットからミニカーのみを取り出したもの)で入手しています。とくにGletscheweiß(M)は入手時点において既に両方のドアミラーが折れて紛失してしまっているというひどい状態だったのですが、完全な品に再度めぐりあう機会などまずないと思われるため、やむを得ずそれっぽいパーツを拝借して辻褄を合わせています。