知るひとぞ知る、Audiのフラッグシップ"A8"のロングホイールベースバージョン"A8 L"のミニカーです。いちおう実車のメディア関係者向けお披露目会で各種資料とともに配布された由緒正しき品なのですが、この時期のHerpa製"MediaInfo"用ミニカーの例に洩れず、既に販売している通常のA8の金型をそのまま流用したという超省力版。率直に申し上げてこれはひどい。"A8 L"は通常のA8とは"Typ"コードの3桁目が異なるほぼ別の車種で、全長もホイールベースもストレッチされているのですけど。1:87で換算すると1mm程度の差が生じるはずで、さすがに見なかったことにするには無理があるのではないかと。それにとどまらずImparabeige(P)に至っては"A8 L W12"を名乗っているという始末。製作コストを削減するためなら、かつて自ら産み出したはずの「この世界でのお約束」をも堂々と投げ捨ててかかるHerpaの姿勢にはほんとうに頭が下がります。