Avus quattroは「未来のスポーツカー」をモチーフとしたデザイン・スタディ車両で、1991年の東京モータショーにて初公開されました。374kW/509PSの6.0 W12エンジンをボディ中央に搭載、軽量でありながら最良のパッシブ・セーフティを実現し省資源にも効果的なオールアルミボディを採用、時速100km/hまでの到達時間は3秒弱、最高速は340km/hとされています。"Avus"の名前はBerlinの"AVUS"サーキットから取ったもの。

　いわゆる「コンセプトカー」の類がミニカー化されることは、とくに1:87スケールにおいては極めて珍しいことなのですが、Avus quattroは少なくとも1993年にはRietzeの手によりAudi別注品としてミニカー化されていたようです。造作はRietze製では最上の部類。Chrom-2は展示車両そのものを意識しており、アルミ地肌むき出しのボディを表現するため金属調の塗装を施したあと磨きが入れられている模様(後年登場したRietze標準品のChrom-1ではこの磨き工程が省略されているようです)。グレイのアルカンタラで覆われたダッシュボード、真っ赤なバケットシートは実車のそれを再現。