Audi Quattroの市場投入とほぼ時をおなじくして、AudiはWRCへの本格的な参戦を開始します。使用されたのはエンジンを224kW/304PSまで拡大したもので、1981年のシリーズでは第2戦の"Rallye Schweden"ではHannu Mikkolaが優勝、第8戦の"Rallye San Remo"ではMichele Moutonが女性としては初の優勝を飾りました。1982年にはシリーズ制覇を成し遂げます。

Gruppe B規定の緩和により、1984年にはホイールベースを320mm短縮した"Sport quattro"が登場しますが、Herpaがミニカー化しているのは通常のホイールベースを持つWRC参戦モデルです。カラーリングからすると、"Nr. 9"が1981年から1983年、"Nr. 3"が1984年以降の車輌と思われます。これはいわば現在の"Motorsports"シリーズのはしりとでもいうべきミニカーで、フロント部分はヘッドライトが2灯式であったりグリルが大型化されているのに対応するため部品を作り直し、3灯式の夜間走行用ライトは別部品として付属。さらに細かいマーキングなどはデカールを自分で貼りつけるようになっています。

いまや幻ともされていたこれらのラリー仕様は、IMAGINEさんに譲っていただきました。