1990年10月の"Mondial de l'Automobile"(パリサロン)にて発表されたCoupe S2は、2代目Coupeのトップモデル。quattro(Ur quattro)の正統な後継車にあたります。以降、Audiではスポーティバージョンを"Sx"で呼ぶこととなりますが、"S2"と2番目からはじまっているのはおそらく初代100ベースのCoupeが"S"を称したためと思われます。162kW/220PSまで出力を上げた2,226cc5気筒に6速MTを組み合わせ、100km/hまでの到達時間は6.1秒、駆動方式はもちろんquattro。登場時期の関係で、はじめから4代目80とおなじ逆台形のフロントグリルを装着しています。

　HerpaではCoupe S2を"Private Collection"シリーズから発売しています。このシリーズは1:87スケールのミニカーを、それ単独でも充分鑑賞に値するよう、標準品に色差しでディテールを追加し見映えのするディスプレイケースに収めたもの。Speedline製15インチホイールは2ピースであることがわかるよう塗り分けられ、フロントフェンダー基部のAudiマークやバックランプやリアフォグなども色差しで表現されています。さらにルーフアンテナまでが追加されているという豪華ぶり。S2という特別なクルマであることを示すため、フロントグリルには"S"バッジが入れられています。

　さて、Coupe S2をAudiチューナーである"Konrad Schmidt GmbH"(Schmidt Motorsports)が手を加え出力を286PSまで高めたのが"S2 Revo"。Blaugrün(M)はそのプレゼンテーションモデルをミニカー化したものでフロントのホルダー部には車名プレートを模したプリントが施されています。Silber(M)はおそらく"ADAC GT-Cup"などのレース用デモンストレーション車両を再現したもので、実車同様フロントウインカーとフォグランプが非装備となっています。