2010年の"Mondial de l'Automobile"(パリサロン)において初めて姿を現したのがe-tron Spyder。"e-tron"というのはAudiにおける電気モーターを駆動力の一部またはすべてとして使用するテクノロジーの総称で、このe-tron Spyderの場合は221kW/300PSのツインターボの3リッターV6 TDIをミッドシップに、フロントに合計64kW/86PSの電気モーターを2基搭載したプラグインハイブリッド方式を採っています。ボディサイズは4,060*1,810*1,110mmで、重量は1,450kg。そのサイズ感から、このクルマの発展型が次期(3代目)TTになるのではないかと噂されます。

このコンセプトカーを1:87スケールでミニカー化したのは、いまや説明の必要すらないJB Modellautos。通常の量産車はもとより"S"も"RS"も飛び越えてただただ試作車のたぐいに拘るその姿は、禁欲的な求道者とみまごうばかり。さすがに造形、塗装ともにかなり手慣れてきており、とくにボディ表面の平滑さではより大規模と推測されるSparkやNEOを上回るかといった感じです。やや大味ではあるものの、カーボン目までが再現されているのには驚きすら感じます。バリエーションとして、Parisの翌年DetroitのNAIAS(North American International Auto Show)で展示された色違いバージョンまで用意する徹底ぶり。