2016年春の"Salon International de l'Auto"(ジュネーブサロン)にて発表されたQ2は、AudiがSUV市場における新しいレンジに向けて投入する1台です。Audiでは長らく欠番となっていた「2」という数字を冠することから推測するに、A1シリーズとA3シリーズのあいだに位置するクルマであると定義されている模様。ただし、2000年代に存在した"A2"とはコンセプトからしてまったく異なります(というよりA2が規格外過ぎ)。おそらくはVWで謂うところのPoloクラスに属するものと思われますが、いまや時代は"MQB"ですのでほとんど詮索する意味がありません。外見は発表時期が比較的新しいA4やR8とも似ておらず、若干エキセントリックな感じなので一瞬デザイン・スタディかと思いましたが、どうやらこのまま市販されるようで、それどころかこのQ2のデザインこそAudiの新しいデザイン・アイコンを体現したものであるようです。いかにSUVとはいえ、中央部を絞り込んだウエストラインに至ってはAudiらしからぬ気もするのですが。欧州では2016年の夏頃から受注を開始するとのこと。生産はIngolstadt工場とされています。

1:87スケール・ミニカーはHerpa製。さすがにそつのない仕上がりです。Korallenorangeのホイールが黒く塗られているためイメージがかなり異なりますが、当然のことながらこれら2台の仕様はまったく同一。実車の発表時に公開された画像とはフロントアンダーグリルの造形が異なりますが、これはトリムレベルの違いによるもの。ミニカーは「無印」のQ2のアンダーグリルを装着している模様(周囲をメッキされた「大口」グリルは"sport"および"design"に標準装着される)。さらにはマフラーエンドが左側1本出しとなっているので、モデルとなった実車は「無印」の1.6 TDIではないかと思われるのですが、これはたいへん不思議なこと。Herpaの製作するAudi別注品では、たいてい元ネタを「いちばん豪華な仕様」に求めるのが通例ですので。

Telemagenta-1は型見本(量産化のための試作)。その極めて特徴的なボディカラーからもわかるようにTelemagenta-2のための試作品と思われます。ボンネット上にはプリントが施されておらず、ホイールも実際の製品とは違っています。