quattro GmbHの手によるハイパフォーマンスモデル"RS"で、Q3をベースとするのがRS Q3です。2013年の"Salon International de l'Auto"(ジュネーブサロン)にて公開。"Q"シリーズとしては初の"RS"モデルとなりますが、Audiもあらかじめネーミングルールをきちんと整理しておくべきだったのでは、という気がしたりします。"TT-RS"だの"SQ5"だのとぱっと見ではわけがわからないというか。
さてこのRS Q3、エンジンは228kW/310PSの2.5 TFSIを搭載し、100km/hへの到達時間は5.5秒、最高速は250km/hという性能を発揮します。100kmを走行するために必要な燃料は8.8l。もちろんquattroシステムは標準装備で、ミッションは7速S-Tronicのみ。価格は吊るしで45,882ユーロ(税抜き)となっています。Q3のベースモデルが24,285ユーロですからほぼ2台分といった感じでしょうか。もはや高いのか安いのかよくわかりません。

画像のミニカーは2013年に行われた"Land of quattro"という走破イベントで配られたと思われる記念セットの中の1台。いまやすっかりお馴染みとなりつつある、Herpa製の既存品(Q3)流用の「ニセモノRS Q3」です。ホイールを新造しただけで、あとはドアミラーカバーを銀色に、サイドシルから下をボディ同色に塗ってRS Q3だと強弁するという恥知らずな品。そもそも"RS"ってフロントグリルがハニカムパターンになっていて、サイドダクトも大型化されているのが様式美なのですが、このような手間が掛かる部分は一切無視。当然のようにリア廻りの意匠違いについても知らぬ存ぜぬを貫いています。"Land of quattro"は4台セットで、残るRS 5 Cabriolet、RS 6 Avant、RS 7 Sportbackの3台はSparkがきっちり作っていますから、なぜRS Q3だけがこれで許されるのか、疑問は深まるばかり。このようなお仕事だから的な対応ばかりしていると、Herpaもどこかで足許を掬われるだろうと思うのですが、そのへんどうなのでしょうか。