2代目となるQ3は、2018年7月25日に発表され、一般公開は同年9月の"IAA Frankfurt"にて行われました。その「SUVクーペ」バージョンがQ3 Sportbackとなります。もともと通常のオンロード車をベースにSUV化したのがQ3であったはずなのですが、そこからさらにクーペ化しているなんて、派生ルートが複雑で一般人にはよくわかりません。そのQ3 Sportbackのハイパフォーマンス・モデルがRS Q3 Sportbackで、こちらは2019年10月、すなわち2020年モデルからの販売となります。2代目Q3そのものが先代より大型化されていますが、RS Q3 Sportbackのボディサイズは4,507*1.851*1,557mm、ホイールベースは2,680mm。2.5リッターTSIを搭載し、最高出力は294kW(400PS)、0-100km/h加速は4.5秒、最大トルクは480Nm。日本にも正規輸入されているらしいのですが、価格は消費税込みで936万円なのだそうで。

1:87スケールのAudiミニカーとしてはひさびさの完全新型車両ですが、ベースである2代目Q3あるいはQ3 Sportbackが取り上げられず、直接RS Q3 Sportbackがミニカー化されているのには理由があります。2018年以降、プロモーション用ミニカーの制作(ミニカーメーカーへの発注)をAudiが行わなくなったからですね。それどころかミニカーメーカーがミニカーを製作する際に許諾料を支払うことになってしまいました。それまで一生懸命Audi車のミニカーを作っていたHerpaやWikingから出てくる製品が極端に減少したのは主にこのためです。今回RS Q3 Sportbackを発売したMinichampsも当然に許諾を得ているわけなのですが、そこはMinichampsなので、いちばん市場で受けそうなのは最上級のハイパフォーマンス・モデルだと想定し途中経過を省略したと、こういうなのではと思います。1:87でも我流を貫いていますね。

さて、肝心のミニカーそのものですが。現物を目視しているぶんにはあまり気にならないものの、こうして画像にしてみるとモールドが粗いのが目立ちます。あたかも1:43金属鋳造の作りかたをそのままスケールダウンしたような感じ。Herpaには到底及ばず、PCX87に肩を並べるには至っていません。下手すると中国のMicro Cityにも劣るのではないですかね。なお、ボディカラーについては、いちおう実車に設定がある色を選択しているふうではあるのですが、メタリックあるいはパールエフェクトをまったく考慮していないため、実車とおなじと判定できそうなのはソリッド色であるKyalamigrünのみ。このため、色表記から「*」を外しております。