Q5 hybrid quattroは2011年3月に開催された"Salon International de l'Auto"にて一般公開されました。第3世代"Audi duo"の流れを汲むパラレル方式のハイブリッドで、180kW/245PSの最高出力は211PSの2.0 TFSIと45PSのモーターを組み合わせることで発揮されます。トランスミッションは8速で、トルクコンバータの代わりにモーターと湿式多板クラッチが一体となったハイブリッド・ユニットが用いられます。100km/hまで加速するのに7.1秒、最高速度は225km/hと走行性能は決してスポイルされていません。Audiでは2011年中の販売開始を企図している模様。

この1:87ミニカーは、スペインはMallorca(マジョルカ島)で行われた試乗会で配布されたメディア向けの"Pressekit"に含まれていたもの。Q5 hybridは外観的には通常仕様のQ5となんら変わるところがありませんので、既存のHerpa製ミニカーを流用して"hybrid"に仕立てているのですが、新造されたのはその特徴的なデザインのアルミ・ホイール("10-Arm-Turbinen-Design")のみであり、わざわざ広報画像に登場する実車とおなじ番号のライセンスプレートまで装着している癖にボディサイドの装飾が実車とまったく異なるという、どことなく大雑把な出来になってしまっています。細かい点では、Q5 hybridではボディを取り囲むアンダーガード部分がボディ同色になるはずなのですが、塗装でなんとか対応できそうなこの箇所についてすら再現が省略されています。掛けられるコストに制約があるのはよくわかりますが、このようなお粗末な仕上がりになってしまうのなら、無理にモデル・バリエーションを起こすこともないのではありますまいか。つい先日「インチキRS 3」で叩かれたばかりなのですから、AudiもHerpaももう少し配慮されたほうがよろしいのではないかと思います。