R8のトップエンドとして2008年12月に追加されたのが、5.204cc、386kW/525PSのV10エンジンを搭載する5.2 FSI quattroです。R8シリーズの中でもこちらは"S"モデルに準じた扱いを受けるようで、先行する4.2 FSI quattroとは異なったディテールが与えられています。例えば、ヘッドライトハウジングはLEDの配置が違いますし、フロントグリルやサイドベントのルーバーは数が減らされています。また、サイドシルや"Sideblade"、リアディフューザーやマフラーエンドは形状からして変更され、その結果として全長が3mm、ボディ中央部の幅が26mm拡大。装備関係では"Audi magnetic ride"、ナビゲーション・システム、"Bang & Olufsen"のサウンドシステムなどが標準(注：ドイツ仕様の場合)。税込み価格で36,000ユーロ高いだけのことはあります。

さて、このR8 5.2 FSI quattroはSpark製。ちかごろAudiの1:87では標準的な車種をHerpaが、ニッチなモデルはSparkが作るという棲み分けパターンが流行しているようです。両者は製品の立ち位置がそもそも異なるので単純に比較はできないのですが、昨今のHerpa製ミニカーがつい格好良く見せようとするあまりホイールを大きめに造形してしまうということもあって、見た目ではSparkに軍配が上がるのではないでしょうか。5.2 FSI quattro特有の外観もよく再現されており、Herpa製と2台並べることで実車の相違点を意識することができます。なお、"Sideblade"はオプションの"Carbon Sigma"を装着している模様。ホイールは19インチ"10-Speichen-Y-Design"を装着していますが、Herpa製のR8 Spyderとおなじく標準装備の2トーンモデルか、オプションのモノトーンモデルなのかは不明。SparkやNEOの1:87ではシャシー回りの表現が省略されるのが常なのですが、なぜかこの製品では再現されています。