2代目Golfではシャシーおよびサスペンションも先代のそれを踏襲していますが、フロントサスペンションはサブフレームを介してボディに結合する方式に、リアはトーションビームを従来のT字型断面からU字型断面に変更、トレーリングアームの支持位置を変更して操縦安定性を高めるとともに生産時の工程を効率化。Wolfsburgに1983年新設された、"Halle 54"という自動化されたラインで組み立てられます。また、ボディに対する防錆措置として「ホットワックス」処理を採用し、これにより錆に対する5年間の保証を実現させました。

こちらはHerpa製の「5ドアGL」で1984年モデル。ミニカーは1985年の発売と、Wiking製同様こちらもほぼリアルタイムの製品ですが、1970年代の作法を未だに引きずっているWiking製と比較すると、ホイールに実車の履くスチールホイール風のモールドを入れたり、ヘッドライトやVWエンブレム、フロントグリル外周の装飾をメッキで再現するなど細部にこだわっており、いかにも新規参入メーカーらしい進取の気鋭に溢れたつくりとなっています。また、ミニカー的な「格好よさ」を優先させた造形はこの頃から既に顕れているようで、例えばフロントバンパーに埋め込まれたウインカーなどはモールドからして省略されています。