ID. 3は2016年の"Mondial de l'Automobile"(パリサロン)で発表された"I.D."(I.D.コンセプト)をベースに開発された、Volkswagen初の量産EV車。2019年の"IAA Frankfurt"で初公開されました。"ID."は"Intelligentes Design"、"3"はコンパクトクラスを意味します。以降、"ID. 4"、"ID. 7"といったIDシリーズが展開されていくことになります。EV車専用の"MEB"プラットフォームを採用し、ホイールベースは2,770mm、スリーサイズは4,262*1,809*1,552mm。バッテリー容量はトリムレベルにより異なりますが、最上級の"Pro S"では77kWhで最高出力が150kW/204PS、航続距離が553kmとなります。このクルマに関しては、派手な事前予約キャンペーンなどが行われ相応の盛り上がりを見せましたが、最初の車両がユーザーに引き渡されたのは2020年9月11日(2021年モデル)。当初はZwickau工場のみで生産が行われていましたが、かつてPhaetonを作っていたDresdenの"Gläserne Manufaktur"(ガラスの工場)でも2021年1月から生産が行われるようになりました。

2010年代の後半から、Volkswagenの現行車(新型車)はさまざまな事情により各ミニカーメーカーともに新規作成を控えてきたのですが、長期に及んだその無風状態を突き破ってとうとうHerpaがID. 3をミニカー化してきました。さすが大手、お久しぶりでも仕上がりにはまったく隙がありません。標準品ですが前フェンダーやリアゲート中央の車名バッジもしっかりプリントで表現されています。複雑な形状でかつ2色が塗り分けのオプション"East Derry"18インチ・ホイールも緻密に成型されています。