2000年10月、5代目Passatのフェイスリフト版が発表されました。適用は2001年モデルからになります。このあと登場する最高級車"Phaeton"とのモデル間格差をフォローするため、いままで以上にプレミアム方面へのシフトが企図されています。外観もPhaetonと共通の意匠とするため灯火類のハウジングを変更、フロントグリルは押し出しの強い、バンパーラインにまで食い込んだ大型のフロントグリルを装着しています。これにともないバンパーガードも大型化しており、全長が20mm伸びることとなりました。2001年6月にはトップモデルとして、VW独自のVR6エンジンから2気筒を取り除いたものを2基V型に組み合わせた202kW/275PSの4.0 W8を搭載する"Passat W8 4MOTION"が登場します。

VWのプロモーション用ミニカーは完全な新型車のみ作られるのが通例でしたが、3代目Polo以降は大掛かりなフェイスリフトでも作られるようになってきています。5代目Passat後期型の1:87ミニカーは前期型に引き続いてAWM製。もともとAWM製はあまりよい出来ではありませんでしたが、フェイスリフト版では実車の複雑なデザインラインにまったく追従できておらず、ただ仕上がりの粗さのみが目立つものとなってしまっています。

"10 Jahre Sachsen"の3台はVolkswagen Sachsen GmbHの特注品。VWはSachsen州のZwickauに自動車工場(Mosel工場)、Chemnitzにエンジン工場を持ち、GolfとPassatを作っています。このためミニカーの題材としてPassatが選ばれているわけ。