全世界で50万台を販売し、"Kleinwagen"カテゴリにおいて一定の成果を得た初代Poloの後継として登場したのが2代目で1981年10月の登場。シャシーは基本的に先代のキャリーオーバーですが内外装はすべてあらためられ、いかにも1980年代風なスタイリングとなっています。ルーフ部分を後端ぎりぎりまで伸ばしたワゴン車のようなボディ形状がきわめて特徴的で、この独特な形状により後部座席部分の容量は1,000リッターを誇ります。翌年2月にはノッチバックの"Derby"、8月にはハッチバックの"Coupe"がバリエーションとして追加。以降、1994年に3代目と交代するまでの13年間に、シリーズ全体で150万台が生産されました。

1:87スケール・ミニカーは、実車の発売から30年近くが経過した2020年になって新ブランド"PCX87"の第1弾ラインアップとして登場しました。同スケールでは1980年代の車種でミニカー化されていないものが「ミッシングリング」としていくつか存在したのですが、これでまたそのひとつが埋められたことになります。
　じつはこの"PCX87"、1:18や1:43スケールの精細なミニカーで名を馳せた"Premium ClassiXXs"の新ブランド。なるほど、それで第1作からこの完成度なのもうなずけるというもの。樹脂製の1:87は初めてのはずなのに、歪みのない成型、ディテールに影響しない塗装で見事に2代目Polo登場当時の姿を再現しています。ドアハンドル、灯火類、リアゲートのエンブレムなど追加の色挿しにも一切手抜きがありません。

当初、2代目Poloには"C"、"CL"、"GL"という3つのグレードが存在していました。ElfenbeinからAzulblau(M)まではサイドプロテクションモールを装備していないことから、おそらく最廉価版の"C"をモデルにしたものと思われます。"Fox"の3台、こちらはいかにも豪華仕様のような見た目ですがじつはそうではなく、"C"ベースのお買い得仕様。当初は特別仕様車として1984年に登場しますが、その後"C"に替わって標準グレードに昇格します。Alpinweißは1985年、Tornadorotは1986年モデルから"Fox"で選択可能となったボディカラーですので、厳密にいうとこれらの4台はグレードも違えばイヤーモデルも異なる設定なのですが、ひとつひとつページを分けるとわかりづらくなってしまうため、まとめて展示しております。"Twist"、こちらは1988年モデル以降設定された特別仕様車となりますが、サイドストライプ以外は詳しい仕様がよくわからず。