2015年の"IAA Frankfurt"で発表されたばかりの2代目Tiguanです。"MQB"(Modulen Quer Baukasten)を採用した完全新規の車両ですが、VWでは「進化の枠を超越した、革新的と呼ぶにふさわしい新世代SUV」といった、ややエモーショナルな意味合いを込め「新型」と呼んでいるようです。とはいえ、内外装のデザインや配置、各パートのリサイズ、機能や装備の充実などからはいわゆる「アーバンSUV」としての可用性を向上させようという意図も感じさせる、なかなか意欲的なクルマになっているようです。予定ではオンロード・タイプのFF仕様とオフロード向けの4駆モデルで展開されることになっており、加えてプラグインハイブリッドの"GTE"、ロングホイールベースの"XL"のようなバリエーションの登場も示唆されています。

1:87ミニカーも、"IAA Frankfurt"にて初登場。昨今では珍しく実車の公開とタイミングをおなじくして発売されています。そもそも現時点では実車の詳細がアナウンスされておりませんのでどのバリエーションを再現しようとしたものなのか不明ですが、おそらくは4駆モデルなのではないかと思われます。Herpa製ですので造作そのものは良好なのですが、たとえばフロントグリル内のルーバーに設けられたSUV的な意匠のひとつであるリブのように実車を特徴づけているポイントが緻密過ぎて、1:87という小スケールでは再現しきれず結果として平板な感じになってしまっているのが惜しいところ。

Tungstensilver-1は2019年7-8月度のHerpa新商品ですが、ボディカラーが先行して販売されたVW別注品とまる被りしており、加えて内装色や色挿しの有無など細かい点でも違いが見当たらなくて困っています。1:87ミニカーの場合、「既にあるものとまったくおなじ仕様の品は出さない」のがいままでの通例だったのですが。しかも、なぜかHerpaのWebサイトではこの品だけが"Collection"(商品カテゴリを示す項目)が"CARS&TRUCKS"ではなく"BRILLANT"という正体不明の分類になっており、「もしかしたらVW別注品で余剰となったものを標準品として売り出したのでは？」的な疑念を生じさせるものとなっています。