第4世代"Transporter"から新たに追加されたボディ形式が"Fahrgestell mit Fahrerhaus"。直訳すると「運転台つきシャシー」。実質的にはPritscheから荷台部分を取り去っただけですが、この形式が用意されることでユーザーは用途に合わせて必要な装備を荷台に架装することが可能になりました。なぜわざわざ"mit Fahrerhaus"と断っているかといえば、初代"LT"などでは運転席回りすらボディ外板のない"Fahrgestell"が販売されているから。

「半完成品」であるこのタイプのミニカーを発注したのは"AutoMuseum Volkswagen"。T4のボディ形式をひととおり網羅した5台セットのうちの1台です。本来ならむしろDoppelkabを用意すべきところなのでしょうが、おそらくは費用との兼ね合いでPritscheから荷台を除くだけでこと足りるFahrgestellで辻褄を合わせたものと思われます。2色あるのはおなじセットの中でPritscheとFahrgestellのボディカラーだけを入れ替えたものが存在するため。