"Karmann Gipsy"、"Cheetah"、"COLORADO Edition"はVWと長いあいだ良好なパートナー関係を維持してきたKarmann社が架装するモーターホーム。さすがにこのクラスですと"Reisemobil"(キャンパー)というより"Wohnmobil"(モーターホーム)のほうが表現として適切かと思われます。Fahrgestellをベースに文字どおりコーチをビルドしたもの。キッチン、トイレ、シャワールーム、4名分のバンクベッドを装備します。車幅に余裕があるのでベッドは横置きになっています。

Wikingの"Wohnmobil"は、実車とおなじようにFahrgestellに新しく起こしたコーチ部分を載せることでクルマとしての形状を作っています。しれっと3台並んでいますが、オリジナルともいえる"karmann Gipsy"は1996年の発売、"Cheetah"は2021年12月度、"COLORADO Edition"は2023年4月度の新商品と、時期的には25年もの差が存在します。1:87スケール・ミニカーの世界においては既存製品の再生産はとくに珍しいことではありませんが、このケースではかなり長いこと同型のミニカーが存在しませんでしたので、いまになっての登場がとくに目立っています。

3台ともに、ボディサイドのストライプや"Karmann"ロゴ、車名ロゴは実車のそれを再現。実車の世界では"Karmann Gipsy"と"Cheetah"では仕様に違いがあったようですが、1:87ミニカーのレベルではさすがにそこまでこだわることはできません。どう考えてもコストに見合わないですから。ちなみに当時のカタログを見た限りでは、"Cheetah"の場合コーチ部正面(運転席の上に乗っているところ)の窓は左右に小さいものが1個づつではなく、全面に大きなものがひとつ配置されていたようです。ちなみに、"COLORADO Edition"に至ってはコーチ部分の形状が実車のそれとはまるっきり異なっておりますので、さすがにこちらの製品化には若干無理があったのではないでしょうか。