フェイスリフト版のT5シリーズでは搭載可能なエンジンラインアップが一新。62kW/84PSから132kW/180PSまで4種の2.0コモンレールTDIが用意されます。なお、132kW/180PS版はツインターボ("BiTDI"と表記)。ガソリンエンジンは85kW/115PSの2.0が1種のみで、わずかにCaravelleとCaliforniaの一部で設定されるにとどまります。もうひとつの技術的なトピックとしては、T5でもとうとう7速DSGが設定されるに至ったこと。

T5 Kastenのフェイスリフト版もWiking製。両側スライドドア、リアゲートにウインドウを装備しない仕様なのは前期型と同様です。WikingのT5シリーズはパーツのモジュラー化がかなり推し進められておりますので、今回新たに作り直したのはフロントグリル、ボディとバンパー部分だけで、残りは既存のパーツをそのまま流用しているものと思われます。VW別注品は新たにボディ後端のリアコンビネーションハウジング下が黒く塗られていますが、"Heckklappe"装着車ではもとからここは黒かったため、単なるディテール追加と思われます。Ginstergelbは"Post Museum Shop"の2011年版セット。実車の仕様としては中央部サイドウインドウありの"Halbbus"と思われるのですが、ミニカー的にはKastenにプリントでさも内側からそのサイドウインドウをパネルなどで覆った状態であるかのように見せています。いかに金型改修はコストが掛かるとはいえ、なかなか微笑ましくなるようなお茶の濁しかた。"CLAAS"は実車がそうなっているのでしょうが、メッキ装飾入りのフロントグリル・ルーバー、前後バンパーガードとドアミラーはボディ同色オプションを選択しているようです。

Orientrotは当サイトとも縁の深い"BulliMuseum"が2017年に投入したミニカー。"BulliMuseum"ではここ数年、運営資金調達の一環として"Porsche Racing"シリーズのミニカーを販売してきましたが、ここに来てとうとう元ネタが尽きてしまったのか、現行の関係車両へとシフトしてきました。個人的にはツボな感じですけど、果たしてこれを喜ぶ蒐集者がどれくらい存在するのか未知数です。