Caddy、Transporter、LTのような商用車を1:87スケールでミニカー化することは、比較的手間を掛けずにタクシー、警察車両、消防車両などのバリエーションを展開できることや、実在する企業が使っている社用車を特注品として受注できる可能性も高まることから複数メーカーの競作となるのがいままでの通例だったのですが、ことT5に関してはWiking製があまりに出来がよかったことから、他ミニカーメーカーはすっかりあきらめたものと思っていました。そのようなわけで、遅ればせながらのRietze参入には少しばかり驚きました。まずはWiking製にはない3,400mmホイールベース"Langer Radstand"から展開されたのですが、このあと続いた第2弾では3,000mmホイールベースの"Kurzer Radstand"も投入され競合状態に。

Wiking製T5がCaliforniaを除きオプション装備である両面スライドドアなのに対して、こちらは通常の右側スライドドア。箱根細工を思わせるWikingの芸術的なパーツ構成と比較するといかにもシンプルな部品割り。そのくせホイールの造型だけはやけに力が入っています。