こちらが名実ともに久しぶりの完全新規金型を用いたVW車、T6のマイナーチェンジ版である"T6.1"になります。この"6.1"というのはVolkswagen自らが名乗っている公称なのですが、巷ではフェイスリフトを施したクルマのことを"x.5"と呼ぶことがありますので、これになぞらえた呼びかたを採用したものと思われます。0.5ではなく0.1刻みにしているあたりに奥ゆかしさを感じます。「たいした変更はしていないよ」ということなのでしょうか。"6.1"はタイミング的に乗用車最上級モデルである"Multivan"から公開されましたので、当初は乗用バージョンのT6のみに適用される顔つきなのだろうと考えていた時期もありましたが、気がつくとすべてのバリエーションに水平展開されていて結構驚いたりもしました。お仕事の道具であるふつうのTransporterにこの押し出しが果たして必要なのか個人的には良くわかりません。

さて、ミニカーですが。さすがにこちらが本命なだけあって、わりと複雑なフロントグリル廻りを上手く再現しています。ヘッドライト脇もある銀色の色挿しはサイドターンシグナル廻りを表現したもの。このため実車ではフェンダーに切り欠きが作られているのですが、ミニカーでこれを忠実に再現しようとするとボディパーツをT6と共用できなくなってしまうため、やむを得ず塗り表現にしているのではないかと思われます。