第5世代A4 Avantをベースにquattro GmbHが作り上げたハイパフォーマンスバージョン、RS 4。RS 4としては第4世代にあたります。若干ややこしいですが、この4代目には2017年9月に"IAA Frankfurt"で公開された前期型のA4 Avantベースのものと、2019年に発表された後期型A4 Avantベースのふたつが存在します。今回、Minichampsが1:87ミニカー化したのは前期型ベースのほう。フロントからの見た目はかなり異なっています。搭載されるエンジンは331kW/450PSの2.9 TFSI V6ツインターボで、これにZF製の8速ATが組み合わされています。もちろん足回りはquattro。0-100km/hは4.1秒、最高速は250km/hでリミッターが作動するものとされています。

Minichampsとしては、先代のA6 Avantに続いてふたつめのAudi車。2021年1月に出荷されましたが、後期型ではなく2018年モデルとわざわざ断っているのは、商品化するのにそれだけの時間が掛かったことを意味しています。企画段階(2018年)には最新車種だったはず。所詮、「自動車メーカー特注品」という名のもとに行われる実質的なタイアップがないと、ミニカーが製品化されるまでにはこのくらいの期間を要して当たり前です。
　1:87としては平均的な仕上がり。やや慣れてきた雰囲気はあるものの、塗装がやや厚くて折角のディテールが潰れ気味です。Herpa製のA4 Avantと比べると、全長やホイールベースはほぼ一致するのにシルエットがまるで異なっています。Minichamps製はノーズが長くて後部が詰まり気味のプロポーションなのですよね。おそらくはミニカーとしての格好良さを重視したデフォルメの結果と思われるのですが、バランスとしてはHerpaのほうが実車に忠実な気が。