Volkswagen LTの実質的な発展形が俗に"MAN-VW"あるいは"VW-MAN"と呼ばれるMAN G90です。フランスのSaviemとの提携を1977年に解消したMANが、つぎの提携先として選んだVWとの共同開発によって誕生させた6トンから9トン積みの"Leichte LKW"で、1979年の登場。

エンジン、シャシーおよびフロントアクスルがMANからの提供で、キャブ、トランスミッションおよびリアアクスルがVW LTから転用されています。とくにキャブに関しては、フロントグリル以外はLTとまったくおなじであることがミニカーからもよくわかります。

G90は1987年にエンジン出力の強化とともに内外装のリニューアルが実施され、1993年にVWとMANの協力関係が終了するまで生産されました。後期型ではヘッドライトがバンパーにビルトインされよりトラックらしい外観にはなりましたが、キャブ形状は相変わらずLTそのものです。フロントグリルの"MAN"エンブレム下の丸はVWマーク。