T5後期型の1:87スケールVW別注品は当初Wiking製のものが販売されていたのですが、発売後2年が経過し残数が少なくなったせいなのか、2012年になってMultivanのみRietze製の新しい製品が登場しています。たいへん興味深いのは、発注先を変えて製作するのですからボディカラーや仕様も変更すればよさそうなところを、わざわざまったくおなじ仕様、ボディカラーを選んでいるという点。異なっているのは唯一、金型の制約からRietze製は左側スライドドアが装備されていないことだけです。その他はアンダーグリルにメッキ加飾が入りながらボディサイドにメッキされたモールが装着されていないという「Comfortlineに"Chrompaket"」という若干難しい外観、オプションの"Canberra"18インチ・アロイ・ホイールを選択しているところまで一緒です。なにか、この仕様に対する特別な思い入れが、どこかの誰かにあったりするのでしょうか。ちなみにこのミニカー、既存の標準品の流用ですが、おなじRietzeの前作"Edition 25"とは比較にならないほどの高い仕上げ品質を誇っています。一見しただけではWiking製との識別が難しいくらい。