2012年9月5日、Berlinにて初公開された7代目のGolfですが、その際来場者に配られたと思われる(ただし配布される基準については不明)のがこのセットです。Volkswagenでは基幹車種であるGolfについてはとくに世代の変遷(歴史)を大切に扱っていて、新型登場の際には歴代車両を勢揃いさせるのが常なのですが、このセットはその「勢揃い」状態を1:87ミニカーを使って表現したものとなっています。実車の広報画像では7代目のみがPacificblueでしたが、ここでは全車が足並みを揃えて銀色。このような芸当はさすがに1台あたりのサイズが小さい1:87であるからこそなせる技ですが、それでもこのセットの幅は500mmを超えています。8代目登場の折におなじようなセットを作るのはもはや無理ではないでしょうか。

「歴代Golfセット」は3代目Golfのときに登場して以降、VW特注品として作り続けられていますが(詳細は"Institut"を参照のこと)、ここまでディスプレイすることを重視したセットは初めて。7代目への期待のほどが伺えます。ミニカーそのものの仕様は、初代から5代目までは既存の"SOUVERÄNE DYNAMIC"、6代目および7代目は単独のVW別注品と同一と思われ、したがって目新しさはさほど感じられないもののひたすら力技で凄みを見せつけるセットとなっています。

ディスプレイケースの背面側。台紙に(主任)デザイナー名と、初代から6代目までは総生産台数と、ボディサイズや搭載エンジン出力などの主要スペックが記載されています。もう、このセットひとつだけで歴代Golfの主だったトピックを語れてしまうのではないでしょうか。

こちらはイタリアはSardinia島で開かれた7代目Golfの国際試乗会にて配布されたセット。「進化の過程」の中間を端折って、常識的なパッケージサイズに収まるよう工夫されたものなのですが、Berlinの7台セットのインパクトがあまりに大きいため若干影が薄くなってしまっています。